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2010年10月 アーカイブ

生協の歴史 7

今日の議論は、1930年代の議論とも60年代のそれとも異なったものです。


生協自体の存在理由が問われているのです。


生協の、文字通り「理念」そのものが問題となってきています。


レイドロウのいう「思想上の危機」です。


そして、西欧諸国では一般に生協運動は停滞してきています。


フランスの生協は最近、壊滅状態になろうとしており、ドイツの生協は次々に株式会社批しています。


日本では生協が伸展しているときに、生協生誕の地であるイギリスでも生協は凋落の傾向をたどっています。


実際、生協とはいったい何か、生協は今日どういう意味をもっているのかを、根本的に問い直さなければならない時代にきているといわなければならないでしょう。


今日の生協のこの「理念の危機」には、基本的に少なくとも2つの背景があると思われます。

生協の歴史 8

生協の「理念の危機」の背景のひとつは、生協の性格の変化があげられます。


まず、なんといっても生協が発展した結果、生協組織そのものが強く大きくなってきたことであり、そこから問題が出てきています。


生協はもともと弱者の自助組織から出発しました。


しかし、生協は今日、そういうものであり、またありうるのかどうか。


これをめぐって論議がなされています。


組織そのものが拡大し、強大化してきた・・・これがなんといっても重要なひとつの背景でしょう。


これとともによく指摘される点があります。


例えば、今日の灘神戸生協のやっていることと、スーパー「ダイエー」のやっていることと、どこがどれだけ違うのか、現実には大差ないのではないか、つまり、株式会社とどのくらいの差があるのか、という議論が出てくるのです。


ヨーロッパでも、別の面から同様の事態が生じてきています。


ヨーロッパでは生協は、歴史も古いだけに体質も古いのです。


そこに新進のスーパーが登場してきました。


あるいは国外から進出してきました。


こうして急変する流通機構と、激化する市場競争のなかで生き残っていくために、生協は、多くは集中しながらしのぎを削らざるをえず、外見には市中のスーパーと大差ないものになっているのです。


これらが今日の生協理念の動揺のひとつの重要な背景といえます。

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